「未来の教室」を考える

私は、これからの教育は地域の時代であり、地方自治体レベルでより柔軟で多様な教育が展開されるべきと考えています。
まだまだ国に権限が集中している状態ですが、間違いなく流れは地方分権です。

横須賀市として、どのような教育を展開していく必要があるのか。それを訴えていくためにも、現代における教育のトレンドを把握するべきと考えました。

そこで、今日(8/24)は学校広報ソーシャルメディア勉強会(学校・教育関係に携わる人が中心として運営されている勉強会)主催のカンファレンスに参加してきました。

テーマは「教育改革と動き始めた教育の現場」。

学校・教育関係の有識者、事業経営者、行政職員などによる、1人20分のTED形式でのスピーチ。

私が拝聴したスピーチのテーマは「幼小一貫教育」「オープンエデュケーション」「教育改革におけるパブリック・リレーションズ」「未来の教室」など。

個々の内容はとても深く、ここで語りたい事はたくさんあるのですが、中でも、経済産業省の浅野大介氏(商務・サービスグループ教育産業室室長)の「未来の教室」をテーマとしたスピーチは、今日の日本の教育の課題がわかりやすくまとめられていました。

自分なりにまとめると・・・

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▼日本は、「課題先進国」ではあるが、「課題解決先進国」ではない。

→「創造的な課題発見・解決力」をもった無数のチェンジ・メーカーが求められる。

→「創造的な課題発見・解決力」をより3つの要素に分けると

・「50センチ革命」の力・・・挑戦する力。一歩踏み出す力。

・「越境」の力・・・専門性の縦割りを越え、多様な他者と協働する力。

・「試行錯誤」の力・・・困難に粘り強く挑戦し、解決する力。

日本の教育の最大の課題は、上記のような力を学校で教えられていない、ということ。

▼では、上記のような力を養う、「未来の教室」(=学びの社会システム)とは?

「ワクワクとの出会い」を起点とした、「マイプロジェクト(STEAMS)」「教科学習」が連動するシステム。

・ワクワクとの出会い・・・今日の自己目的化した教育から脱却し、子どもたち自身の 学びたい意欲を大切にする教育。

・マイ・プロジェクト(STEAMS)・・・文理融合で習熟と実践の学習サイクルを作る教育

・教科学習・・・これまで前面に出ていた教科学習はより相対化されるが、基礎的な学力は やはり重要。

▼そのために、既存の教育をどう変えていくか?

・PDCAサイクルからの脱却

・予定調和からの解放

・「学ぶ理由」への出会いを増やす

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浅野氏によれば、海外における教育のトレンドとして、学習の個別化プロジェクトベースドラーニングとSTEAM(S)の連動EdTech*1の活用を挙げています。

このような海外の取組を参考に、日本の教育をどう変革していくか、さらなる議論・実践が

求められています。

さて、横須賀市の事情としては社会減として若者の流出が進み、また、横須賀市の小中学校学習状況調査の点数が調査平均を下回る報道*2がなされました。

地域における教育の質は、その地域の未来そのものです。

また、地域の教育の質が高いかどうかは、若者や子育て世帯にとって住む場所を決める際の重要な要素です。

その意味で、横須賀市の学力の底上げは重要なテーマの1つではありますが、大阪市の吉村市長が提言した、全国学力調査の結果を教師の人事評価に繋げるような、時代錯誤な方法ではなく、いかに子どもたちが主体的に学ぶ姿勢を育むことができるか、子ども一人ひとりに寄り添った教育ができるかといった観点で、取り組むべきだと、私は思います。

(そもそも、学習状況調査の点数だけが、教育の質を決めるものでは当然なく、今日で言われるところの「学力」はより相対化していくのだろうと思っています。)

学校単体だけでは、現在の教職員の多忙な状況(それも過熱する一方)を考えれば、上記のような変革は難しいでしょう。

国レベルの教育改革を訴えつつ、地域の力、民間の力、テクノロジーの力を活用し、総合力で子どもの育ちを支える。そういう仕組みを、この横須賀で作っていくことが肝要だと、私は思います。
横須賀市では今年度から4カ年計画で「横須賀市学力向上推進プラン」*3を展開することになっていますが、私は不十分だと思っています。この取組がどのような成果に結びつくのか、注視していきたいと思います。

引き続き、日本と横須賀の教育のあり方について、学びを深め、力強い政策を打ち出していきます。(将来的には現場の当事者(生徒や教職員)にも話を聞けるような機会を持てればと思っています。)

*1 テクノロジーを活用して教育に変革をもたらすサービス・技法 を指すものとして、またサービス・技法を構成する要素テクノロジーそのものを指すもの

* 2 タウンニュース横須賀版「小中学校学習状況調査調査平均下回る」

https://www.townnews.co.jp/0501/2018/08/03/443430.html

*3 横須賀市「横須賀市における学力向上の取組について」

https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/8310/plan.html

(参考)経済産業省 「未来の教室」と EdTech 研究会 第1次提言

http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/pdf/20180628001_1.pdf

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