娘の習い事にかこつける父親

土曜日の朝は寝坊したい。

いつまでも布団にいたい。

特に冬場はもう少しだけ、、と毛布にくるまりたい。

 

 

そんなサラリーマン時代でしたが、娘の習いごとであるピアノが朝8時半からあり、

私が毎週車で送っているため、「もう少しだけ」は残念ながら使えない。

(妻は車を運転しないので、遅れるのは私だけなのです)

 

こんな風に言っていますが、実は娘のピアノ教室に私も通っており、

娘以上にこの土曜日の朝の時間を楽しみにしているのです!

(もちろん仕事が入ってお休みになることも多いので、私だけチケット制にしてもらっているのですが。)

 

私は年長から小学校5年生くらいまで三浦海岸のヤマハ音楽教室の集団レッスンに通っていました。

それ以来趣味として自分で楽譜を買って弾きたいように弾いてきたわけですが、

趣味だとどうしても完成度が低いまま他の曲に行ってしまうし、上達できているのか不安な状態でした。

 

何より、自分がいつか死ぬまでに絶対弾きたいと思っているリストの「メフィスト・ワルツ第1番」に辿り着くまでには、

趣味で思い出したようにポロポロ弾いているようじゃ絶対無理だと思って、

よし、娘の習い事にかこつけて私も通おう、とこう思ったわけです。

 

ヤマハで経験していたと言っても「アンサンブル教室」というエレクトーン主体の集団レッスンで、

個人でピアノに向かってレッスンを受けると言うのは初の経験。

ちゃんと基礎からやりたいと言うことで、幼稚園や小学生が練習する「バイエル」からスタート。

 

さすがにバイエルは光速でクリアし(ただちゃんと全部先生に教えてもらいました)、

同じく「ブルグミュラー」も音速でクリアし、

今は「ソナチネ」と「ラジリテー」と、たまにいわゆる定番曲のシューベルトの即興曲やショパンの「子犬のワルツ」などを弾いています。

選曲は一切先生任せ。自分は敢えてそれに従っています。

一から癖を直しながら、王道を進みたいと思っているからです。

正直実力的にはもう次の次のステップくらいサラッといけるだろうなどと調子に乗っているわけですが、

地に足をつけてちゃんと弾けるようになりたいと、そう思っています。

 

大人になると、やれ時間がないとか言って自分の時間を失くしてしまいがちですよね。

実際、家事、育児、仕事、人によってはこれに介護や地域活動なども加わってくると思います。

しかし、そんな中でも、そんな中だからこそ、10分でも20分でも、自分が好きなこと(下手なことでも良い)を大切にしたいと私は思います。

 

私の場合はその方法の一つが「娘と同じ教室に通う」でした。

これで娘がサッカーをやっていたら、私もサッカーに通っていたかもしれないし、サッカーをしている娘を見ながら、好きな小説を読んでいたかもしれない。

あなたなりの「託け方(かこつけかた)」を探してみてはいかがでしょうか。

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