いくつになっても自分らしく生きること

小中学校の後輩が舞台に出るから来てほしていと案内が来たので、行ってきました。

 

あまり舞台を見るという経験がないので、どんなものかと思っていましたが、想像の何倍も上をいくクオリティで終始釘付けになってしまいました。

 

ストーリーは高校卒業以来20年ぶりに再会したクラスメイトが再び集まり、当時の卒業公演のミュージカルをすることになるまでの人間関係や心の葛藤を描くというもの。

 

大好きな舞台への憧れを未だに持ちながら、仕事、家事、育児に追われる日々。

その理想と現実の葛藤がとてもリアルに描かれていて、同世代として共感するところがたくさんありました。

 

大人になると、一通りのことを経験してしまって、つい無難になりがちだったり、周りに合わせようとしたりしがちです。

 

自分の好きなこと諦めるのも、夢を追うことをしなくなるのも、仕事や家庭の事情を言い訳にしがち。

 

仕方がない、いつかきっとできればーーと、自分に言い聞かせてしまいがち。

 

でも時間はあっという間に過ぎていって、そんなチャンスも得られなくなってしまうかもしれない。

 

こんな葛藤は誰もが抱えているのではないかなと思います。

 

日本では女性の社会進出が一気に進みました。

女は家事・育児をやっていれば良い、と言った風潮は過去のものになり、いわゆる「専業主婦」を志向する人も減ってきています。

 

女性が自分の生き方を選べられるようになった、といえば聞こえは良いかもしれませんが、まだまだ根強い偏見もあります。

 

それに、自由な生き方というのは、逆に言えば、自分自身が生き方を切り拓かなければいけないとも言えるわけで、

SNSで誰かのキラキラした生き方を見るほど、劣等感というか、否定された気持ちというか、そんな感情を強く抱かなければならいわけで。

それはそれで苦しいですよね。

 

この舞台では、そんな葛藤の中から救い出してくれるのが当時のクラスメイトや、自分の子どもなのですが、現実には苦しみから抜け出せずにもがいている人も多くいるのではないでしょうか。

 

私はそれでも自由に生き方を選べる社会であるべきだと思います。

それは倫理的な生き方を否定するものでも、誰かと違う生き方を称賛するという意味ではありません。

仕方がないとか、諦めを続ける生き方を強制する社会であってはいけないと思う、ということです。

 

※つい「社会」と言ってしまうのは私の悪い癖です。

 

感動と共に、多くの学びのあった舞台に出会わせてくれた後輩に感謝です。

 

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