JR横須賀駅の近くにある「ヴェルニー記念館」へ行ったことはありますか?
横須賀製鉄所を創設したフランス人技師ヴェルニーの功績と、横須賀製鉄所の意義を展示した施設ですが、行ったことがないという方も多いのではないでしょうか。
圧倒的に目を引くのがこのスチームハンマー。
保存展示されている2台は、江戸時代末期の慶応元年(1865年)にイギリスで製造され、翌1866年にオランダから横須賀製鉄所に輸入されたものです。船や機械の部品を作るために使われました。
国の重要文化財に指定されています。
そんなヴェルニー記念館ですが、2027年に小栗上野介が主役の大河ドラマが放送されることを受け、横須賀に多くの人が訪れてくれることを見越して、観光拠点としての機能を盛り込み、改修を行なっていく方針とのことで報告がありました。
また、管理運営する行政部局も、教育委員会から市の観光を扱う部署に移管することを検討中ということで、施設の機能としても大きく変わるのではないかと思われます。
この市の方向性自体に私は反対ではないですが、同じくヴェルニー公園に設置されたティボディエ邸※については入館者が減少傾向にあり、ヴェルニー記念館も同じようなことになってしまわないかを危惧しています。
私はティボディエ邸がオープンする前から、物販など集客力のある施設にするべきではないかと提案していたのですが、ルートミュージアム※の拠点施設という位置付けのままで、今も変えていません。
横須賀市観光立市推進基本計画の改定案が示されましたが、そこにはティボディエ邸の来館者数をさらに増やすことを目標の一つに設定しています。
これに対して私は議会で抜本的な見直しの必要性を訴えているところです。
ヴェルニー公園は横須賀で最も人が集まる観光スポットであり、工夫次第でさらに魅力を高めることができると思っています。
ティボディエ邸とヴェルニー記念館、セットでそのあり方を考える必要があるのではないでしょうか。
※ティボディエ邸とルートミュージアムについては解説動画を作成していますので、ぜひご覧ください。
・ティボディエ邸
横須賀製鉄所副首長であったティボディエ氏の官舎は、明治2年(1869)頃に建築された本州最古級の西洋館。
この当時の外観を再現し、館内では、ティボディエ邸から移設した実物の木骨煉瓦造りの壁とトラスがある。
横須賀の歴史、文化、自然を「ルート」でつなぎ、市内全体を大きな「ミュージアム」として楽しむ「よこすかルートミュージアム」の総合拠点。
・ルートミュージアム
横須賀に点在する開国から近代につながる歴史、文化の見どころや自然豊かなスポットを「サテライト」と呼び、 それらを「ルート」でつなぐことで市内全体を大きな「ミュージアム」としてとらえた 横須賀の新しい楽しみ方。











