関係人口を考える②

こんにちは!横須賀市議会議員の堀りょういちです。

前回、「関係人口を考える①」として、関係人口への取り組みを進めるべきという話をしました。

今回はその具体策として、堀りょういちが提案し、今年度新規事業として実現した「横須賀ファンクラブ」について紹介します。

 

※前回のブログはこちら

関係人口について考える①

 

 

交流人口から関係人口へとつなげていくためには、具体的な戦略が必要です。

 

日本観光研究学会に寄稿された論文『交流人口から関係人口への変容可能性の検討』によると、観光やレジャーを主目的として訪れる交流人口は基本的に短期的な関わりにとどまり、そのままでは地域との継続的な関係が生まれないとしています。

 

関係人口として地域に貢献し、継続的に関与するためには、訪問者が地域に対して感情的なつながりや利他的な関心を持ち、地域の課題解決に向けて主体的に関わるようになる必要があります。つまり、観光地を、単に楽しむ場所として認識するのではなく、地域の人々との交流や、自分自身を見つめ直すことが可能になりえる場所として認識するように変える仕掛けが重要だということです。

 

本市でも、音楽・スポーツ・エンターテイメントを軸に新たなコンテンツが次々と生まれていますが、それらを単に消費するだけでなく、地域住民と訪問者がともにイベントを作り上げ、共通の価値観や趣味を持つ人々が交流する機会を作ることが、関係人口を増やすために効果的であるということです。

そこで、横須賀を愛し、横須賀を元気にしたいと思う人々が登録する「(仮称)横須賀サポーターズ」を設立することを提案しました。

 

これは、観光やビジネスで訪れた方やふるさと納税者等にサポーター登録を促し、WebサイトやSNSを通じて交流会や再訪のきっかけとなる地域情報を発信します。

そのコンテンツは観光情報だけでなく、例えば、海岸の美化活動に参加したり、横須賀の魅力発信を地域住民と共に行ったり、よこすかカレーフェスティバル等のイベントのスタッフになって一緒に盛り上げたりと、登録した会員と地域住民がともに本市の課題解決や、様々なイベントに多様なかたちで参画できる機会を提供します。

このような取組みを通して、横須賀へのつながりや訪問を促し、関係人口化を進めていくというものです。

他自治体の事例としては、昨年度、総務常任委員会が視察された岐阜県飛騨市の「飛騨市ファンクラブ」があります。

このファンクラブでは、オリジナルの会員証を作成し、登録者へのクーポンや宿泊特典を提供するなど様々な取組みを行って飛騨市へのつながりや訪問を促しています。
こうした取り組みは、単に関係人口の増加だけでなく、市の新たな魅力創造や発信の拠点にもなりますし、市外の人々との交流を通して地域住民が横須賀の魅力を再発見することにつながるでしょう。

 

では、今年度スタートする「横須賀ファンクラブ」はどのような事業なのか。

どうやら今年度は具体的な内容を考えるための調査機関とするようです。

 

具体的には、「魅力体験ツアー」と称して、年間4回横須賀市の魅力を体験できるツアーを開催します。

そして、その参加者にファンクラブ創設のための意見を聞いていくとしています。

 

現時点では市としては公式LINEのようなものに登録してもらって、そこから情報を受け取るというようなものを考えているようです。

ツアー自体は今年度だけではなく来年度も継続実施して、市外の方の移住を促進する取り組みとして進めるようです。

 

最終的にどのような関係人口策として実を結ぶのか。

チェックしていきたいと思います。

 

 

 

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