こんにちは!横須賀市議会議員のホーリーこと堀りょういちです。
市民の税金がどう使われるか、ということで2025年度横須賀市の予算概要をお伝えしていきます。
最近はカラフルなスライド資料で非常にわかりやすく概要資料を作ってもらえるようになりました。
今回は全体像について。
自治体会計は一般会計と特別会計、企業会計の3つに分かれています。
一般会計は地方公共団体の基本的な行政運営を担う会計です。
特定の収入で特定の事業を行う場合などに設置するものを特別会計、
地方公営企業法の適用を受ける会計が企業会計です。
横須賀市では上下水道事業と病院事業がそれに当てはまります。
横須賀市の一般会計予算は1,795億9千万円で、昨年度から6.3%の伸び率。
これは過去最高額となっています。
一般会計予算が過去最高になった背景として、
• 防災備蓄基地や物資配送拠点の整備、三浦半島4市1町による広域防災の調査検討 など、防災対策の強化(約41億円)
• 子育て支援のための児童手当の拡充や保育士等の処遇改善、障害者の支援などの扶 助費(約34億円)
• 人事院勧告に基づく給与改定などの人件費(約17億円)
• 芸術劇場の改修(約11億円)、(仮称)南こども園の整備(約7億円)、三笠公園 リニューアル(約3億円)
• 学校給食や保育園等の給食費引き上げに対する保護者負担の軽減(約4億円)
による歳出の増加を挙げています。
防災減災については、昨年の能登半島沖地震を踏まえて、市長がトップダウンで一気に進めています。
市議会でも特別委員会を設置して、市側に要望等を行っており、対策の強化が進んでいます。
子育て支援については国や県の補助金をもらっているケースが多く、全国的な流れに連動したものになっています。
個人的に気になるのは芸術劇場の改修。
老朽化により改修工事が続いていて、現在は大劇場が使用できなくなっています。
今後さらに老朽化が進む中で、 さらに多額の支出の機会が増えていくのではないかと考えると、長期的な視点で公共施設としてのあり方を問う必要があるのではないでしょうか。
さて、このように過去最高の支出額になったわけですが、直ちに横須賀市が財政難に陥るというわけではありません。
いざというときに補填するために蓄えている財政調整基金残高は89.8億円の見込みとなっています。
一方で、市債(市の借金)は増えていますし、人件費増もあります。
市の固定費は増加し、自由に使えるお金というのは減ってきている状態です。
教育環境整備計画(学校施設の再編)については1年前倒しで議論が進むなど、公共施設を見直し、
あるいはDXなど行政の効率化を格段に進めることで、
市の歳出を抑えながらも、市民サービスの質は下げないという努力が求められます。
横須賀市の財政の現状と課題についてはまた機会があれば動画等でまとめて配信する予定です。
というわけで、今日はここまで。
次回は2025年度予算の主なポイントを解説していきます。