※要点だけ知りたい、という方は、最後の「▼まとめ」を読んでください。
※フルバージョンはぜひ当日の動画をご覧ください。堀の出番は1時間15分あたりです。(令和元年12月定例議会11月28日本会議)
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▼市の事業評価とは?
横須賀市は他の多くの自治体と同様に、少子高齢化、企業の相次ぐ撤退等で厳しい財政状況にあります。どれだけ既存の事業や施設の見直しを進められるか、議会と市長の手腕が問われていると思われます。
この自治体の業績の良し悪しを把握し、さらに改善するための仕組みが評価制度です。市民への説明責任を果たす意味でも、この評価制度の運用はますます重要になっています。
▼課題は?
私は今年議員になり、初めて決算審査を経験しました。決算審査は、予算の執行によって、地域の状態や住民生活の質をどう向上させたのか、すなわち、成果が上がったのかどうかの検証をする重要な機会です。残念ながら、現在の市から提供される情報では、十分な審査ができないと感じました。
特に、他都市の決算資料と見比べると、本市の資料は不十分であると思われます。決算説明資料には金額が書いてありますが、成果が部分的にしか書かれていません。逆に、事務概要には評価指標となり得る仕事量が書いてありますが、金額が書かれていません。インプットであるお金と人の投入量と、アウトプットである事業の仕事量。これらをきちんと見比べることができなくては、十分な評価はできません。
一方で、市の職員の方々の中には、いわゆる「評価疲れ」もあると聞きます。決算以外にも、予算にあたっては財政課の査定、4年に一度の事務事業等の総点検票の作成、そのほか基本計画重点プログラムについては重点政策・施策評価も実施されています。現行の評価制度に上乗せして、さらに対応いただくというのは、市の職員の方々への負担が大きく、評価の質の低下にも繋がりかねません。
▼堀りょういちの質問(提言)と市長の回答
Q.市長は、現在の本市における事業評価の状況について満足されていますでしょうか。
→市長「現状の事業評価、特に事務事業の総点検ついては、時代の流れで、そのあり方を根本から見直す必要を強く感じており、すでに指示を出している。現状の仕組みには全然満足していません。」
Q.毎年度、庁内統一の新たな評価シートを用いた事務事業の点検を行い、それを決算審査の際に提出いただく。そして、新たな評価シートは、事務事業等の総点検と政策評価を廃止する方向で統一することにより、評価業務の集約化を図ってはいかがでしょうか。
→市長「決算審査は、議員が事業を検証し評価する重要な機会。そのためには、情報を適切に、より分かりやすく情報を提供する必要がある。決算資料のあり方について見直しを進めている。私も議員時代から同じように感じていた。ご提案いただいたものを含め、より効果的な施策評価や見直しをしたい。」
→堀「評価疲れの背景には、通常業務に重ねて評価の仕事が入ってきて、片手間になってしまったり、評価シートを埋めることが目的化してしまうという課題がある。市長として評価の重要性を訴えていくべきと考えるがいかがか。」
→市長「仰るとおりであり、本末転倒であってはいけない。評価には思想を入れていきたいと考えている。画期的なものを作っていきたい。」
▼まとめ
市民の皆さんの税金で行われている市の事業。合計すれば、横須賀市内だけでも2千、3千あると言われています。この膨大な量の事業を適切に評価することが求められているのが議会です。しかし、現状は市側からわかりやすくかつ適切な内容の情報開示がなされていないと感じています。これでは、議会側で十分な審査はできません。
上地市長も議員時代から問題意識を持っていたということで、その思いを共有することができました。
市長から根本的な見直しを進めると約束してくれました。来年度以降、どのような形で市から情報開示がなされるのか、責任を持ってチェックしていきます。