ひきこもり対策が前進します! 〜一般質問レポート①

11/28(木)、4つのテーマで市長に一般質問(政策提言)を行いました。
こちらの提案に対し、市長からは全面的に前向きな答弁をいただくことができました。
今回は、そのうち「ひきこもり対策のさらなる推進」について。
以下、ダイジェスト版です。
とはいえ、すごく長いので、要点だけ知りたい、という方は、最後の「▼まとめ」を読んでください。
※フルバージョンはぜひ当日の動画をご覧ください。堀の出番は1時間15分あたりです。(令和元年12月定例議会11月28日本会議)

https://smart.discussvision.net/smart/tenant/yokosuka/WebView/list.html

▼ひきこもり対策の課題
 内閣府は平成31年3月、ひきこもり状態にある40-64歳が全国で推計61万3千人いるという調査結果を発表しました。平成27年の15~39歳を対象にした調査結果と合算すれば、全国に約115万人以上の人がひきこもり状態にあると言えます。
単純計算すると、横須賀市では約3,000~4,000人がひきこもり状態にあるということになり、対策は急務です。
 ここ最近「8050問題」という言葉が報道を通して広く知られるようになりました。ひきこもりの長期化によって、高齢の親と中高年のひきこもりの子どもという社会的に孤立している家庭が増えてきており、今後さらに深刻化する可能性があります。
 本市においてはまず、ひきこもり状態になっている人を支援につなげることが急務です。民生委員や地域包括ケアの職員の方など、高齢の方のご自宅に足を運ぶ機会のある方から「ひきこもりの人がいることを知っているけれど、どこに相談すれば良いか、どう関われば良いかわからない」という声を多く伺います。

▼堀りょういちの提言と市長の回答
Q.市のひきこもり支援につなげることができるよう、ひきこもり相談窓口を明確にし、市民への周知・啓発を徹底していくべきだと考えますが、いかがか。

→市長「2019年度から居宅介護支援事業所連絡協議会等に保健所の相談窓口を紹介している。今後は、民生委員や高齢者支援者にもしっかり周知を図りたい。
→堀「これまでひきこもりは個人の問題、家族の問題とされてきた。単純に窓口紹介だけで支援につなげることは難しい。家族の身の回りの課題からひきこもりの課題に支援をうまくつなげていくなど、伝え方、つなぎ方を工夫していく必要があるのではないか。」
→市長「おっしゃる通り。同じ思い。ケースごとに、どのようにアプローチすべきか研究が必要で、ぜひ検討していきたいと思っている。」

Q.ひきこもり支援体制に、アウトリーチ支援員を加え、家族支援を含めた総合支援体制を構築すべきではないでしょうか。
→市長「自宅で相談を受けてほしいとの声があるので、今後はアウトリーチの体制を整備したい。」(川本議員と質問が重複。川本議員の答弁から引用)

Q.年齢の切れ目が支援の切れ目とならないよう、部局横断のひきこもり対策室を作るのはどうか。
→市長「引きこもり支援に特化する組織も一つの方法だが、それぞれの年代に対応するため、今のところ考えていない。ただ、切れ目ない支援は必要なので、たらいまわしなどないよう、丁寧に対応する。
→堀「年齢が変わると、違う窓口で一から相談となり、ハードルを感じ、関わりを断つケースもある。次は、この窓口のこの人が担当しますと、直接つないでいけないか。」
→市長「それも一つの方法。カルテのようなものをつくり、つなぐことも。総合相談窓への統合も含めて考えたい
→堀「個人情報の壁がある。例えば、ひきこもりを学校側で把握していたとしても、家族の了承が得られなければ、卒業後に、他の部局に情報が連携されない実態がある。市民側から見れば、何課が、どうこうというのは、わからない。ぜひ見直していただきたい。」
→市長「課題となっている。改めて検討したい。

Q.民間団体と連携するなどして、ひきこもり対策として居場所支援事業を行うべきではないか。
→市長「就労準備支援事業が居場所の役割を果たしている。今後も居場所の提供や就労体験を考えていきたい。
→堀「就労準備支援事業が居場所支援は、相談する場所としては良いが、思い思いに過ごす場所としての機能は弱く、空間としても狭い。また、居場所は多様であるべきであり、民間で居場所活動を行っているところと連携することも考えるべきでは。
→市長「考えていきたい。

▼まとめ
ひきこもり対策に対する課題認識を市長と共有することができ、その上で周知啓発の徹底やアウトリーチ体制の強化などについては、具体的な話を聞くことができました。
年齢の切れ目が支援の切れ目となりうる課題についても、具体的な対応方法については引続き検討するとのこと。ただの連携では言葉倒れに終わってしまう可能性もあるので、具体的にどのような連携がなされるのか、個人情報の壁にどう向き合うのか、現在検討されている総合相談窓口の動向を含めて、引続きチェックしたいと思っています。
居場所支援事業については、現在の居場所支援で事足れりと考えられている節があるので、ここについては委員会等を通じてさらに追求していきたいと思います。

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