新人議員、「決算」に挑む②

今回、新人議員として初めての決算審議に挑みました。

前回ブログでご紹介したように、分厚い決算報告書を受け取り→委員会までに読み解き→委員会で追及することになります。

このプロセスを初めて経験して、率直に私は不満でした。

具体的には以下の課題があると思います。

1.決算報告書が届くのが遅い

→届いたのは1〜2週間前。一般質問の準備や研修会、会派の打合せなどで9月はとても多忙だから、読み解くには時間が足りない。

委員会の審議は時間が限られている(制限時間は明文化されていないようだが、一人の議員が延々も質問できるような状況ではない)。そのため、委員会で聞きたいことを全て聞くのは難しい。早めに報告書を受け取ることができれば、事前に担当部課に確認することもできる。

2.決算書に事業評価の観点が足りない

→決算報告書に書かれているのは事業の名前とその金額だけ、というのが多い。

例えば相談窓口であれば、年度内に何件相談があったのかとか、そのうち何件が支援につながったのかとか、そういう情報が記載されてなければ事業の評価ができないし、決算額の妥当性を判断できない。

「事業概要」という別冊の書類があるが、一部の事業しか掲載されていない。

3.ゼロ予算事業が扱われない

→決算報告書に書かれているのは、予算が発生した事業のみ。職員による窓口対応など、予算が発生していないが、業務として確かに存在している。これについては決算書に表記されない。そのため審議されない。

上記を踏まえて、私は決算については以下の改善をするべきだと考えます。

●ゼロ予算事業も含めて、事業ごとの評価シートを横須賀市全部局統一フォーマットで作成し、決算時期に作成・提出。

●上記の事業評価シートと決算報告書を可能な限り早期に議員に渡す。

行政側の負荷は多少増えるかもしれませんが、事業の整理については、各部局が必ずまとめているはずなので、それを統一のフォーマットに整理すれば良いのだと思います。

先日参加した講演会で、某元総務大臣補佐官が「行政の事業評価は民間と比較すると恐ろしく甘い。(もちろん数値的な評価が難しいものもあるが、それでもやはり)」と話していたのを思い出しました。

「予算」(何をするか=Input)よりも「決算」(何をしたのか=Output、その結果どうなったのか=Outcome)にこそ時間と労力をかけるべきと私は思いますが、行政においては逆のように思われます。

市民から集めた大切な税金を無駄にすることは許されません。

それをチェックする議員の責任も重いです。

行政・議員双方が責任を果たすためにも、迅速でわかりやすい、詳細な情報の共有を私は訴えたいと思います。

※今回初めての決算審議だったために、もしかしたら考え方や勘違いはあるかもしれません。また、何でもかんでも市に情報提供を依頼するのも間違っていると思います。

自ら情報を探して、審議に挑むことも当然必要だと思っています。

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